修理内容が決定
ユーザー様工場での現地工事対応でご依頼を頂戴しました。
経年劣化も見られることから総合的にオーバーホールに近い内容に。
1. 上部・下部テーブル機械修正
2. 下部テーブルボア径修正
3. メインシンダー、サブシリンダーの消耗品交換
4. ディストリビューター油漏れ修理
5. ドレンホース交換
6. 前後・左右ガイドローラー洗浄清掃、再グリスアップ
7. 作動油交換
まずは上部・下部テーブルを解体し弊社工場に引き揚げ準備
DC-9Ⅲを取り外し、上部テーブルを解体
AUTO-B/G(バックゲージ)を取り外し、支え板、下部テーブルを解体
上部テーブル、下部テーブルを引取
上部テーブルは引き直し機械加工
下部テーブルはボア径修正と引き直し機械修正
実機確認時に各部の張りゴマに緩みが生じている事は把握していましたが、解体してみるとサブシリンダーの固定ボルト折損が判明し、サブシリンダーとフレームの間に隙間が出来ていることを確認。
経年劣化と偏荷重によりフレーム側ボア径も多少なりとも損耗している模様が分かります。
フレーム側ボア径は、弊社工場へ引き上げてのオーバーホール時でも修正不可ですが、この部位は下部テーブルボアほど摩耗が進むカ所ではないため適正にシリンダー位置を調整し修復可能です。
過去のオーバーホール時でも随時対応し修理例もあり。
作動油も黄色く変色しています。
新品時は薄っすらと青みがかった透明です。
メインシリンダー、サブシリンダー、ドレンホース交換のため、作動油を抜き取り。
メインシリンダー、サブシリンダーの消耗品を交換
幸いどのシリンダーもピストンに傷はなく良好。
ピストンに傷がある場合は修正が必要となります。
シリンダー側に傷がある場合はシリンダーASSY交換が必要。
前後ガイドローラーのスタッドも再度確認。
溶接部位も良好で変形もなし。
左右サブシリンダー固定ボルトが折損していたため交換
片荷重のためか、ボア径摩耗による平行度不良による偏荷重のためかいずれにせよかなりの負荷が掛かった様子。
ディストリビューター油漏れは消耗品の劣化が原因でした。
スプリング折損も無く、スプールにも傷はなく良好。
消耗品を交換し踏み代調整などを実施。
メインシリンダー、サブシリンダー、ポストともに偏荷重により向きがバラバラに。。。
実機確認時に張りゴマの緩みが確認出来ていたので多少は狂っているかと予測していましたが、予測以上に向きや隙間の不良が生じていました。
ボルトを交換し適正な位置に隙間なく水平状態に留意しながら修正。
メインシリンダー、サブシリンダー、ポストとも良好に調整完了。
次回組付けか所の準備と清掃を実施し、今回の工事は完了。
機械加工およびボア径修正を急ぎ、出来る限り早急に復帰できるよう致します。
アマダオイルサービス様より新油もすでに届いていました。
おかしいなと感じたら早めの修理を。
最近では様々な部品の入手に時間が掛かり、機械が停止して修理まで2~3月以上かかることもあります。
2023年度より部品価格も上昇傾向にあり早めの修理がお勧めです。
㈱大阪プレスサービスでは、アマダ製板金機械の整備機販売、修理、オーバーホール、機械買取などを行っています。
まずはご相談ください。