EM 2AIフル現地修理依頼を頂戴し2023年4月に実施
ここ数年、EMの現地工事依頼を多数頂戴します。
工場内での整備作業もEMの比率が増加し、多くのEMがリフレッシュ
修理時期を迎えていることを実感します。
今回は2AIのフルオーバーホール依頼のため、タレット内、中間駆動、
駆動部をすべて取り外し、1点ずつ部品交換していきます。
ユーザー様での工期削減のため、事前に工場内で出来る範囲は部品交換しておき、ASSY(アッセンブリ)交換させていただきます。
2AI機構の組替・調整のためタレット上及びタレット内はすべての部品を取り外し。
解体中にタレットベアリング損耗の兆候が見られたため、タレットのコンディションを測定することに。
ユーザー様へのヒアリングでも、最近は金型の持ちが非常に悪く、金型研磨のスパンも短いとの事。
測定のために、洗浄・清掃後に砥石掛けを実施
上部タレットベアリングのフレ、ユレ、ガタを規定の測定方法で計測したところタレットベアリングが損耗している事が確認出来ました。
ショットピンホールも清掃の上、ショットピン挿入状況を確認
この計測でもタレットベアリング損耗を確認。
特に上部タレットは吊り下げ方向の構造のため、タレットベアリングが摩耗しプリロード(与圧)が抜けると元々の位置より下がってきます。タレットが下がるとショットピンホールの位置も下がり、ショットピン挿入時の音が大きくなり、ショットピンにも負担を掛けます。
タレットチェーンが緩んだ場合にもホールの位置が左右にズレるため挿入時の音が大きくなります。
下部タレットも洗浄・清掃・砥石掛けし、規定の測定方法で計測したところ、上部よりはましですが下部タレットベアリングも損耗している事が確認出来ました。
タレットベアリング交換の関連部品を手配いただき後日交換を実施することに。
部品が揃うまでの間も機械を使用出来るよう、2AI修理作業は継続。
工場内で事前準備したASSY部品を配置して、2AI修理を開始。
タレットベアリングの損耗の影響かいつものようにスムーズには精度基準値内には収まらず、1カ所ずつ慎重に基準値内に調整しながら進めていきます。
なんとか基準値内に調整を完了し、慣らし運転も良好
カバー類を取り付けて打ち抜きテストへ。
タレットベアリング関係部品が揃うまで、ご使用いただけるように
整備完了。
部品が揃い次第、再訪問致します。
おかしいなと感じたら早めの修理を。
最近では様々な部品の入手に時間が掛かり、機械が停止して修理まで2~3月以上かかることもあります。
2023年度より部品価格も上昇傾向にあり早めの修理がお勧めです。
㈱大阪プレスサービスでは、アマダ製板金機械の整備機販売、修理、オーバーホール、機械買取などを行っています。
まずはご相談ください。