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パンチング:EMZ ドライブ

 

 

EMZドライブ修理の御依頼を頂戴しました。

 

アマダ社では、EMドライブに関してパンチ数2億発で予防保全のためのリフレッシュ交換推奨時期とされています。

 

EMドライブにはメカリフレッシュとモーター・アンプのリフレッシュのプランを用意されています。

 

今回はメカリフレッシュに冷却関係及びパンチ関係の部品交換です。

 

まずは工事個所に関するカバーを取り外し。

工事内容によって取り外すカバーも変わってきます。

 


 

 

 

 

冷却ファン類を取り外し、ドライブ部の解体準備

 

第一世代のモーター

 

モーターが損耗している場合には第二世代のモーターに載せ替える事も可能です。

 

今回はモーターに不具合が無いため、交換はしません。

 

 


 

 

 

今回の工事にはパンチ関係部品交換も含まれるため、パンチホルダー部も順に解体していきます。

 

パンチ関係部品の一部には平面研磨機が必要となる場合があります。

 

今回はユーザー様の平面研磨機をお借りして調整を実施。

 

 


 

 

ドライブの制御関係部品を順に取り外していき、メカ部品の解体準備

 

今回の工事のメイン部分です。

 

EMはフロント、リア側にモーター2基を配置しパンチを制御しているため駆動軸(ドライブシャフト)は左右対称形状で解体・組付時の重心が取りやすくクレーンで吊る際も安心です。

 

COMA、PEGAでは前期は乾式クラッチおよびブレーキ構造で、後期は湿式のクラッチ・ブレーキコンビネーション機構だったため、駆動軸の形状は左右非対称で解体・組付時の重心が取りにくくクレーン作業時に少々気を使う必要がありました。

 

 


 

 

 

 

解体が完了すれば、グリス除去や本体フレーム、関連部品を洗浄・清掃していきます。

 

今回は事前にある程度グリス除去していただいていたため、工期の短縮が図れました。

 

長年のグリスが溜まっているとグリス除去と洗浄・清掃だけでも数時間かかることもあります。

 

 

 


 

 

 

 

 

関連部品は部品ごとに損耗や異常が無いか確認しながら洗浄・清掃していきます。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

洗浄・清掃が完了したら取付加工面の調整やグリス塗布を実施のうえメカリフレッシュ部品を順に組付け

 

洗浄・清掃時に見つかった不具合部品も至急に供給いただき追加交換

しながら作業を進めます。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

メカリフレッシュ部位の部品交換を完了

 

精度調整して、モーター取付準備

 

 


 

 

 

 

 

モーター、ブレーキ、エンコーダーなどの取り付けが完了

 

冷却ファンブラケットを取り付けて配線を戻す準備

 

 

 

 

 


 

 

 

 

新品の冷却ファンは綺麗で気持ちが良いです。

 

配線、回転状況を確認

 

仮運転で各部異常が無いかを確認

 

上死点などを順に精度調整

 

 

 

 


 

 

 

慣らし運転を掛けて各部に異常が無いか確認

 

金型を配置していただき打ち抜き確認 任意のSTですべて良好

 

打ち抜きに問題が無いので、バーリング、ポンチ、ハーフシャー、刻印でご使用のSTに対してハイト調整を実施

 

実証加工テストいただき良好との事で工事完了

 

 ご依頼いただきありがとうございました。

 

 

 


 

 

 

 

 

今回交換させていただいた駆動軸、軸受、コンロッド、ラム、冷却ファン、パンチ部品等

 


 

 

 

 

EMではツインモーターにより上昇端での加工を実施することにより、COMAやPEGAより加工速度が速くなっていますが、以前の回転運動ではなくなり一定角度の昇降運動のためコンロッドも使用頻度が高い個所の損耗が激しくなります。

 

損耗の頻度によって打ち抜きには問題がないもののハイト調整が必要な加工ではバラツキが出る一要因となるようです。

 

 

 

 


 

㈱大阪プレスサービスでは、アマダ製板金機械の整備機販売、オーバーホール、中古機械の買取・販売、修理、整備などを行っています。

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