· 

パンチング:鼠害 PEGA-357 CR-1ケーブル

 

アマダOBの方からPEGA-357(04P-C)で、時折り動作が不安定な状態になる機体があるとの事で修理依頼を頂戴しました。

 

 現象をうかがったところ、日によって発生したりしなかったり、また準備完了にならなかったり、ランプ類が明滅したりと様々な不安定・不確実な状態にある様子。

 

グリス給油ポンプを新品交換する際に結線を間違えてTCU-1基板を焼損させる事例が多いですが、この場合は上記に似た現象がみられるためグリスポンプ交換の有無とTCU-1基板の状態確認を連絡。

 

グリスポンプ交換はしていないとの事でしたが、TCU-1基板はかなり怪しいとの事で、配線不良、地絡、微細な焼損・損傷などを確かめていただいたところ特に視認できる不具合は無いものの電気図面を見てもやはりTCU-1基板に行きつくため基板交換を実施することに。


TCU-1基板は長年の間に色々と変遷されており、古い機体では交換時に少々手間がかかる基板となっています。

 

TCU-1基板をアマダ社より購入。持込み交換を実施。

準備完了状態にもなりランプ状態も良好のため、稼働確認へ。

原点取り動作ではX、Y、T、Cともに良好で原点復帰完了。

 

仮運転プログラムを組んで動作確認しようと少し機械が動き始めた途端にストップ状態に。。。

何が起こったかと思いましたが、落ち着いて再度原点復帰し再度稼働させるとまた違ったタイミングでストップ状態に。

 

配線や基板取付状態を確認しても不具合は無く、再度原点取りしX、Yを各軸ごと移動させてみるとY軸稼働時に不具合が発生する事が判明。

 

※左の画像は参考画像:P-345ケーブルダクト


 

Y軸のLSや配線を確認したところ、後部のケーブルダクトホースに触れるたびに不安定な状態になることが判明。

 

内部の配線状態を確認するとネズミによると思われる配線不良個所がある事が判明。むき出しになった配線がY軸稼働時に接触することによりTCU-1基板を焼損させていたと推測されます。

 

今回交換した基板は焼損を免れているため、CR-1ケーブルを後日交換することに。

 

CR-1ケーブル到着まで稼働させるためにアマダOBの方が配線を応急処置されました。

 

 


 

在庫が無く、アマダ社よりCR-1ケーブルを購入。

 

弊社整備ではよく交換するケーブルですが、製造メーカーの変更があったのかケーブルの色や質感が変更されていました。

 

ケーブルを持込、交換を実施。

キャリッジ操作盤から中継BOXまで繋がる長い配線です。

コネクターは新基板用に改定されているため、旧基板に取り付けるには少々改造が必要です。

 

ケーブル交換後は原点取り、稼働確認もすべて順調に完了。

 

 

 


 

オーバーホールや限定修理、再販整備で搬入される機体でもネズミの糞や死骸を目にすることがあります。

 

暖かいところを好むのか、電気BOX、コンソール、モーターやポンプ周辺で暖をとるようです。

レーザー加工機やシャーリングにはあまり居座る場所がありませんがパンチングやベンダーでは住み込んだ形跡をよく目にします。

 

 

 

 


㈱大阪プレスサービスでは、アマダ製板金機械の整備機販売、オーバーホール、中古機械の買取・販売、修理、整備などを行っています。

古い機種でも修理の方が良いのか、整備機に入れ替えの方が良いのかを含めてご検討いただけます。

まずはご相談ください。