· 

PH-3006 切断不能 可変機構不具合

 

 

 

機械商社様より修理してくれるところが無くてお客様が困っていると

 

1971年製造のアマダ製油圧シャーリングの修理相談を頂戴しました。

 

弊社もすでに20年以上はオーバーホールを実施していない機種です。

 

当該機種担当者も定年退職しており、現行油圧シャーリング担当者で

 

分かる範囲でいう事で実機確認させていただくことに。

 

状況は板押さえ1個の動作不能と150mm幅切断不能との事。

 


 

 

まずは一番左端の板押さえが上がらないとの事で稼働確認。

 

他の板押さえやプルバック機構なども正常に稼働する中、この部分のみ

 

下がりっぱなしのため噛み込み確認しましたが、スプリング反発程度の

 

抵抗があるもののバールで上下動は可能。スプリング押さえなどが

 

内部破損しているものと思われるので、後日部品交換をご提案。

 

 


 

 

50年前の機体にしては使用頻度が少ないのかモーターもポンプも

 

それほど異常音なく良好な状態を保っており、交換部品を見る限り

 

カップリングなども交換されているようで定期的にメンテナンスされ

 

大切にご使用されていることが分かります。

 

シリアルプレートにPROMECAM社の文字があり年代を感じさせますが

 

150mm幅切断できない原因は油圧能力の不足では無さそうです。

 


ラムガイドの摩耗などを疑いクリアランスを狭い目で試しに切断すると

 

『バツン』と大きな音を立てながらも切断可能。お客様も前日は切断

 

できなかったので驚かれていましたが、ここから原因究明が大変な

 

作業です。まずはラム隙間を確認、経年摩耗が見られるものの異常無し

 

次にB/Gを下げてブレードを確認したところ上刃・下刃ともに切断には

 

適さないほど丸くなっていました。ブレード反転を試すにも残面がなく

 

4面ともに使用不可のため、ブレード研磨もしくは新刃交換をご提案。

 

厚みや高さ寸法に余剰が無い場合は研磨不能で新刃交換となります。


 

ブレード状態が悪くシャーラインがかなり上の方に出て切断というより

 

引きちぎり状態ではあるものの6mmを切断ご要望のため、板厚指定を

 

6mmにして切断を試すとすぐに材料に噛み込み切断不能に。

 

入念に調べていくと操作盤カウンター表示通りクリアランスは可変して

 

いるようですがレーキ角が一定高さ以上可変していないことが判明。

 

レーキ角可変機構のブラケット部の破損、レーキ角上昇LSの破損が原因

 

でした。ブラケットを手配して現行LSで可変するすように改造が必要。

 

現行生産機とは全く機構が違うのでかなり手間も費用も掛かる模様。


 

 

幸いレーキ角可変用のバルブは生きているので厚板切断仕様位置へ

 

機械を調整し、操作盤での操作を禁止していただき3mmも6mmも

 

このままの状態で切断を続けていただけるように応急設定。

 

今後の修理については費用対効果を考えてご検討いただく事に。

 

現行の油圧シャーリング後継機はESHになります。

 

現行生産機をベースにした対応にはなりますが、古い機械もご相談

 

ください。